都心近郊の半島に位置する市民農園。ここに週末、農業を楽しむ人たちのための小さな拠点を提案します。町中での暮らしと週末農業との間を”週末ガレージ”がつなぎます。
■ガレージは家のかお 道路と面するガレージは防犯性を備えた駐車スペースでありたい反面、まちと接する家の顔であり、「デザイン性・プライベート性・パブリック性・街並みへの配慮」を兼ね備える必要がある。
ガレージにプラスアルファのロフト空間を設け、家族や訪問客と気を遣わずに過ごせる空間を計画した。壁式構造では空間同士が明確に区分されがちであることから、プライベート空間である家とは別に、半屋外空間となる部屋を計画した。
2つのシリンダーで入れ子状に構成した平屋のガレージ。円形のガレージは正面を持たず、どのような敷地にも適応し自然環境になじむ。
「積む」という行為を経て成立する構造形式。まっすぐに積み上げる「平滑さ」を基準とするものではなく一個一個を「積んでいく」というプロセス自体を表現し、さらに規格化された工業製品の持つ材料自体の持つ美しさを表現する。
壁に空いた無数の『孔』から差し込む光に優しく包まれる『お気に入りの車』を眺めながら「心地よいお気に入りの音楽」とともに「お気に入りのお酒」を楽しむ。そんな『大人の男の贅沢な時間』を過ごすための空間を提案します。
無機質な表情として印象のあるコンクリートブロックを角度を振って積むことにより陰影が生まれ、季節や天候、時間に伴う様々な表情を持つ壁面となる。そんな2枚の壁に挟まれた空間に車と人とが共存し、「井戸端会議」ならぬ「くるま座会議」など、語らう憩いの場がアプローチエリアに登場する。
ブロック造による潤いのあるセーフガレージ。災害後、家が使えなくなった場合の緊急避難場所として、ライフライン断絶でも自活できるスタンドアローン型。