一般社団法人 全国建築コンクリートブロック工業会

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ブロック塀大事典

4-1. チェックポイント

  • 傾き、またはグラツキがある。

    塀が傾いていたり、手で押すとグラツキがあるものは、少しの揺れで塀が倒れる危険性があります。手で押して調べるときは周囲に注意してください。

  • ひび割れがある。

    ひび割れは、その部分から雨水が入り 中にある鉄筋をさびさせ、長い間には鉄筋がなくなってしまいます。少しの揺れで塀が倒れる危険性があります。

  • 高さが高すぎる。

    ブロックの厚さが10cmの場合は塀の高さは2.0m以下、15cmの場合で2.2m以下です。高い塀は強い地震の揺れで倒れ易くなります。

  • 控壁の間隔がひろすぎる。 また控壁がない。

    高さが1.2mを超える塀では控壁が必要です。その間隔は3.4m以下で、この間隔が広すぎたり、控壁がない場合は、強い地震の揺れで倒れ易くなります。

  • 透かしブロックが連続して使用されている、また多すぎる。

    配筋用のエグレのない透かしブロックは必要な鉄筋が入りません。したがって、鉄筋の入っていないこのような塀は強い地震の揺れで倒れ易くなります。

  • 築後30年以上たっている。またブロックがボロボロである。

    長い間にブロックが劣化し、雨水が入り鉄筋をさびさせて塀の耐久・耐震性に問題がでます。

  • 石垣などの上に建っている。

    石垣の上の塀は、地震などの揺れに抵抗する鉄筋が、塀下の石垣に固定されません。したがって、少しの揺れで 塀が倒れることになります

  • 土留めに使っている。

    ブロックでの土留めは、後ろの土の重量を支えるだけのブロックの厚さや必要な鉄筋の本数が不足します。したがってこのようなつくりかたは地震で倒れる危険性が大です。

この他、下記の項目も調査すると、より安全な塀と確認できます。

  • ブロック塀の基礎は土の中に35cm以上入っていなければなりません。基礎の部分を掘り起こして調べてください。この部分が浅いと地震の揺れにより倒れる危険性は非常に大きいものです。
  • 塀の中には直径9mm(D10)の鉄筋が縦横とも最大80cm間隔に入っていなければなりません。必要に応じて、鉄筋探査機などで鉄筋の有無を調べることもよい方法です。
  • 高さ方向に後から積み増しがされていないか調べてください。

一つでもチェックが入れば、そのブロック塀は地震などにより倒壊の危険性があります。
各市町村の相談窓口、信頼のおける工事店または建築士などの資格の持った人に相談をして下さい。