一般にいわれているブロック塀の正式な名称は「補強コンクリート造のブロック塀」といいます。
ブロック塀をつくるときは、これから示す規準・規定を守って安全なブロック塀をつくってください。
ブロック塀は、建築基準法施行令第62条の8(へい)、平成12年建設省告示第1355号で最小限守らなければならないことが規定されています。また(社)日本建築学会では「コンクリートブロック塀設計規準」、「ブロック塀施工マニュアル」、「壁構造配筋指針」、「建築工事標準仕様書・同解説 JASS7 メーソンリー工事」において構造や施工のいろいろな規定がつくられ、ブロック塀の安全を確保するための推奨する数値等が決められています。
私ども工業会もこの規定にならい指導を行っております。
素人の施工は非常に危険です。施工・施工管理については、建築施工管理技士、ブロック建築技能士、コンクリートブロック工事士などが指導する施工業者に依頼して安全な塀をつくってください。
公益社団法人 日本エクステリア建設業協会
ブロック塀の最大高さ(H)は、地盤面より2.2mです。塀の高さは、これ以下の高さにして下さい。
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ブロックの厚さは塀の高さが、2.0m以下の場合は12cm以上、2.0mを超える場合は15cm以上です。(下表:ブロック厚さと塀高さ参照)
※当工業会では、鉄筋のかぶり厚さや施工性を考慮し、学会規準と同じ12cm、15cm厚のブロックを推奨しています。
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塀高さ\ブロック厚さ | 10cm以上 | 12cm以上 | 15cm以上 |
---|---|---|---|
2.0m以下 | ○ | ◎ | ◎ |
2.0mを超え2.2m以下 | × | × | ◎ |
記号説明:◎推奨 ○最低基準 ×不可 |
たて筋は、ブロックの空洞部分で重ね継ぎをしていけません。基礎に鉄筋径の40倍以上の長さを埋込み、1本もので塀の高さ分立ち上げます。鉄筋は、一般に直径10mmの節のついた異形鉄筋を使い、間隔は40cm~80cmで入れます。(下表 たて筋・よこ筋の鉄筋間隔参照)
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控壁 | 塀高さ | 空洞ブロック | 化粧ブロック | 共通 | |
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たて筋間隔 | ブロック長さ | たて筋間隔 | よこ筋間隔 | ||
あり | 1.6m以下 | 80以下 | 40、50、60以下 | 60以下 | 80以下 |
90以下 | 45以下 | ||||
1.6mを超える場合 | 40以下 | 40、50、60以下 | 60以下 | 80以下 | |
90以下 | 45以下 | ||||
なし | 1.2m以下 | 80以下 | 40、50、60以下 | 60以下 | 80以下 |
90以下 | 45以下 | ||||
1.2mを超え1.6m以下 | 40以下 | 40、50、60以下 | 60以下 | 80以下 | |
90以下 | 45以下 |
控え壁(控柱)は、塀が風や地震で倒れないようにするものです。塀高さが1.2mを超えるときは、長さ3.4m以内ごとに基礎と塀と一緒につくってください。
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基礎は、鉄筋コンクリート造または型枠ブロック造布基礎とします。基礎の大きさは、せい(D)を40cm以上、幅(b)をブロック厚さ以上です。根入れ深さ(Df)は35cm以上としますが塀の高さが1.2m以上になるときは高さに応じて深くします。基礎は、地表面より必ず5cm以上立ち上げてください。
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Df: 根入れ深さ | D: 布基礎のせい | b: 基礎ばりの幅 |
s: 基礎スラブの張出し幅 | B:基礎スラブの幅 | e: 基礎スラブの厚さ |
t: ブロック壁体の厚さ |